リハビリを行う病院は大きく、急性期病院と回復期病院に分けられます。
急性期とは脳梗塞になられた直後から1ヶ月~長くて2ヶ月程度のこととされており、一般的に急性期は病気が安定していない時期で、症状の進行・悪化が起こり得る時期とも言えます。また、回復期とは発症して1ヶ月たった頃から約6ヶ月たつ頃を差します。一般的に回復期は病気が安定した時期とされています。
近年では医療の発達などもあり、急性期病院での入院期間は短縮される傾向があり、より早期に回復期病院に移ることが増えています。一昔前では、急性期病院にてリハビリテーションはほとんど行われないことがありましたが、最近ではより早い時期から積極的にリハビリを開始することが推奨されてきています。(どんな状態でも動かしたほうがいいということではありませんので、必ず医師の指示に従う必要があります。)
急性期病院
急性期病院のリハビリは、病気の治療のため安静にしなければならない患者様の安全を確保しながら行う必要があります。そのなかで、可能な限りベッドから離れる時間を作り、少しでも座ったり、立ったりできるようにサポートしていきます。そのため、顔色や気分を伺いながら、血圧や体温などに注意して実施していく必要があります。症状が安定している方には、回復期と同じようなリハビリを行っていくことになります。
回復期病院
回復期病院のリハビリは、病気が安定しているため、積極的に実施することが必要とされます。そのため、脳梗塞になった後に医療保険を使って、最も長い時間リハビリができる施設ということになります。リハビリテーションの専門職(理学療法士、作業療法士、言語聴覚療法士、ソーシャルワーカーなど)が豊富に配置されているのも特徴です。ここでリハビリをして、自宅に帰れるように練習をしていくことになります。具体的には、脳梗塞後遺症の程度と、自宅の環境や家族などのサポートなどを踏まえて、自宅に帰ってからの生活がきちんと行えるようにリハビリをしていくことになります。ここで難しいのが、脳梗塞後に起きた症状がどのくらい回復しているのかということと、リハビリが出来る期限が病気によって決められていることです。医師やリハビリテーションの専門職は、患者様の状態や回復具合を見ながら、退院時期の調整を行っていくことになります。