「感覚麻痺」とはどのような状態のことをいうのでしょう。
「運動麻痺」の項でもお話ししましたが、「麻痺」とは神経に何らかの障害が起きていることを指します。「感覚麻痺」とは感覚つまり身体が感じる刺激を脳に伝える神経に障害が起きていることを指します。
われわれ人間は当たり前のように、目で物体をとらえ、色や形状を認識できます。耳で音を、鼻で匂いを、口では味や温度などをというように様々な外からの刺激に対して、それぞれの部位で感じたものを脳に伝え、脳でそれらの情報を認識しています。
もちろん手足からは何かに触れていること、その温度、その痛みなど様々な情報を感じ、脳に伝えています。それ以外にも膝が曲がっていることや足首が今どのようになっているかなどの情報も目で見なくても感じることができます。
このような感覚が上手く感じることができない状態になります。
「感覚麻痺」になるということ
前述したように、外からの感覚をうまく脳で認識することができません。
そのためお風呂に入るときにたとえ熱湯に足を突っ込んでいたとしても、感覚を感じることがなく、やけどをしてしまうということもあります。
それ以外にも手足の関節がどのようになっているかを感じる感覚が低下してしまった場合、立っているときや歩いているときに自分の身体がどのように動いているかがわからない状態になります。そのため自分の身体がどのような状態になっているかを目で確認しないとわからないということになるのです。
「感覚麻痺」のリハビリ
感覚とは簡単に言うと「外からの刺激を脳でどのように正しく感じるか」です。
繰り返し刺激に対して、どの程度の感覚かを何度も感じていただくことで徐々にそのほかの感覚による代償も含めて、感覚を正常に近づけていくということになります。
実際に感覚神経が機能しなくなっていれば、感覚を感じることはありません。