【学会発表】医療機関と連携した慢性期脳卒中者へのリハビリテーションの取り組みを発表しました
2026年10月29日~31日に横浜市で開催された「第10回日本リハビリテーション医学会秋季学術集会」において、脳梗塞リハビリステーション・グループ代表の齋藤直路が研究発表を行いました。
今回の発表では、細胞治療等を受けた慢性期脳卒中者に対して、医療機関と連携しながら保険外リハビリテーションを実施した3症例の経過について報告しました。
発表演題
「細胞治療等を受けた慢性期脳卒中者に対する保険外リハビリテーションの実践的経過 ~慢性期脳卒中患者3例のケースシリーズ研究~」
研究の背景と取り組み
脳梗塞や脳出血などの脳卒中では、発症から時間が経過した後も、運動麻痺や歩行障害などの後遺症が残ることがあります。そのため、退院後も一人ひとりの状態や生活上の目標に応じたリハビリテーションの継続が重要です。
近年、脳卒中者に対する治療選択肢の一つとして、幹細胞を用いた治療やサイトカイン点鼻療法などが実施される例があります。しかし、これらの治療を受けた方に対するリハビリテーションの実践的な報告は、まだ十分に蓄積されていません。
本研究では、こうした治療を受けた慢性期脳卒中者3名を対象に、約3か月間、個々の身体状況に応じた保険外リハビリテーションを実施しました。
特徴的な取り組みとして、治療実施医療機関と月1回の症例検討会を行い、医師を交えて治療内容や身体機能の変化などを共有しました。その情報を踏まえてリハビリテーションの内容を調整し、安全管理に配慮しながら介入を継続しました。
研究結果について
3症例の経過では、歩行能力やバランス機能、上肢の操作能力など、一部の身体機能評価指標に改善が認められました。また、介入期間中に明らかな有害事象は認められませんでした。
ただし、本研究は3症例の経過を報告したものであり、改善の要因を特定するものではありません。また、細胞治療等の脳卒中に対する臨床的有効性は確立されておらず、今後さらなる検証が必要です。
今後の取り組み
脳梗塞リハビリステーション・グループでは、利用者一人ひとりの状態や目標に応じたリハビリテーションを大切にしています。
今後も医療機関との連携を深めるとともに、臨床現場での実践と研究活動を通じて知見を蓄積し、保険外リハビリテーションの質の向上に取り組んでまいります。
【学会概要】
第10回日本リハビリテーション医学会秋季学術集会
会期:2026年10月29日~31日
会場:パシフィコ横浜
学術集会公式サイト
