【学会発表】医療連携を取り入れた保険外リハビリテーションの取り組みを発表しました
2024年11月1日~3日に岡山県で開催された「第8回日本リハビリテーション医学会秋季学術集会」において、脳梗塞リハビリステーション・グループの殿﨑雄太(福岡センター長)らが、医療連携を取り入れた保険外リハビリテーションに関する研究発表を行いました。
本研究は、当グループのスタッフと医療法人田中会武蔵ヶ丘病院の医師・研究者等が共同で取り組んだもので、慢性期脳卒中患者3名に対するリハビリテーションの実践と、その経過について報告しました。
発表演題
「医療連携を含めた多面的な自費リハビリサービスについて ~慢性期脳血管疾患患者3例のケースシリーズ研究~」
研究の背景と目的
脳梗塞や脳出血などの脳卒中では、発症から時間が経過した後も、運動麻痺や歩行障害などの後遺症が残る場合があります。医療・介護保険によるリハビリテーションだけでは、利用者が希望する訓練の量や内容を十分に確保できない場合もあり、保険外リハビリテーションは、そのニーズを補う選択肢の一つとなっています。
一方、利用者の希望は身体機能の改善だけにとどまらず、外出や仕事への復帰など、日常生活や社会参加に関する内容にも及びます。
当グループでは、こうした多様な希望に対応するため、理学療法士・作業療法士による機能訓練に加え、リハビリテーション専門医との医療面談を取り入れたサービスを実施しています。
医療連携を取り入れたリハビリテーション
今回報告した3名には、1回90分、週1回の個別リハビリテーションを約2か月間実施しました。また、利用者の身体状況や生活上の目標に応じて、リハビリテーション専門医との医療面談を行いました。
医療面談では、主に次のような内容について相談・検討しました。
- 筋肉のつっぱり(痙縮)に対する治療方法や対応
- 病状の見通しや運動習慣、服薬管理に関する助言
- 歩行時に使用する装具の適合性や今後のリハビリテーション方針
3症例の経過では、歩行速度や歩行自立度などの改善が認められました。また、一部の症例では、医療面談を通じて医療機関での治療につながったほか、外出頻度の増加なども報告されました。
これらの結果は少数の症例による経過報告であり、医療連携や機能訓練の効果を単独で証明するものではありませんが、利用者の身体機能だけでなく、生活上の目標を支える取り組みの重要性を考える機会となりました。
今後の取り組み
脳梗塞リハビリステーション・グループでは、利用者一人ひとりの希望に寄り添い、身体機能の改善に加えて、日常生活や社会参加を支えるリハビリテーションを大切にしています。
今後も医療機関との連携を深めるとともに、現場スタッフによる研究活動や専門職の研修を推進し、保険外リハビリテーションの質の向上に取り組んでまいります。
【学会概要】
学会名:第8回日本リハビリテーション医学会秋季学術集会
開催日:2024年11月1日~3日
開催地:岡山県岡山市
発表形式:ポスター発表(演題番号 P63-4)
発表者:殿﨑雄太ほか
学術集会公式サイト
